「杖をつくと手が痛くなる」を解消する杖・グリップカバー7選

ふくし
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員15年目のふくしです。
出来ないことが出来るようになる商品・介護の助けになる役立つ商品は数多くあるけど、家族・サービス提供者を含め、介護の現場では知らない人が多いと実感。
少しでも利用者・介護者の負担やストレスを減らせるよう効果的な機能の活用方法や色々な介護用品を紹介していきたいと思っています。

杖を使用している方から、こんな言葉が出たことはないですか?

堤さん    (利用者)

長い時間杖を突きながら歩くと手(手のひら)が痛くなってくる。

杖のグリップ部分は硬いものがほとんどで、そこに体重をかけるようにして歩く方は痛みが出てくることも。

そんな時に、杖のグリップ部分に包帯やテニスラケットのグリップに巻くような柔らかい素材のものを巻き付けて痛みを緩和する方もいます。

もちろん、それで痛みが軽減できればいいですが、見た目はどうしても悪くなってしまいます。

堤さん    (利用者)

痛みを軽減できて且つ見た目もスマートな杖が欲しい。

そんな悩みを解消するのにオススメなのが、「グリップ部分が少し柔らかくなっている杖」です。

福祉用具専門相談員として色々な杖を見ている私が、杖使用時の手の痛みを軽減できる杖をご紹介したいと思います。

ふくし

この記事はこんな方にオススメ!

・杖を突いていると手が痛くなってくる方
・手にやさしい1点杖・4点杖を探している方

目次

柔らかいグリップとは、樹脂やエラストマーなどで作られているグリップです。

高橋さん    (介護者)

樹脂?エラストマー?

樹脂とは、もともと樹木から出る樹液(ヤニ)が固まった天然物質を指す言葉。

木から染み出たヤニが固まったものをイメージするとわかりやすいと思いますが、それならプラスチックのようにカチカチに硬いというイメージではないですよね。

しかし、樹脂と言っても、ガラスのように硬いものからゴムのように柔らかいものまで何種類にも分類されます。この記事に出てくる杖に使用されている樹脂は少し柔らかさがある樹脂になります。

エラストマーとは、簡単に言うとゴムのような弾力のある素材。ゴムのようなと言ったのは、ゴムはエラストマーという素材の中のひとつだからです。

ゴムは衝撃を吸収する素材なので、グリップ部分にゴムを採用すると手にかかる衝撃を和らげてくれます。

ふくし

ボールペンを持つ時に指に当たる部分がゴムになっているのと同じような感じですね。

手への負担を和らげるおすすめの杖をご紹介しますが、それぞれ杖先が1点の「1点杖」と杖先が4点の「4点杖」があるので、利用者の状態に合わせて選んでください。

ちなみに、4点杖は介護保険が適用されるので、介護保険適用で安く使いたい方は申請が必要です。

介護保険適用で購入・レンタルを希望される方は下記の記事の「多点杖はレンタルでも購入でも介護保険が適用される」を参考にしてください。

やわらGELグリップ シリーズ

スキーや登山で使うポール(ストック)などを作っている創業100年を超える株式会社シナノから発売されている「やわらGELグリップ」シリーズ。

ふくし

介護保険が始まる前から高齢者用の杖にも力を入れて作られているので、歩行補助杖の老舗ということになりますね。

やわらGELグリップ杖は、グリップの手の平に当たる部分にゲルを採用しているので、杖使用時の手への衝撃を吸収してくれます。また、グリップの表面には滑りにくい素材が採用され、滑り止め加工もされているので、柔らかいけれどグリップを持つ手はずれにくくなっています。

(※ゲルの素材はエラストマー+ポリプロピレン)

グリップの特徴
  • グリップの上部分(手のひらに当たる部分)がやわらかい
  • グリップの表面には滑りにくい素材を採用していて、汗をかいても滑りにくい(滑り止め加工もされている)
  • 滑りにくい素材なので、グリップの側面を壁に当てるように立てかけても倒れにくい
やわらGELグリップの1点杖
やわらGELグリップの4点杖

SOFTグリップ シリーズ

こちらの杖も株式会社シナノから発売されている杖になります。

グリップ部分は発泡ゴムでできていて、弾力性のあるスポンジのようになっています。なので、長時間握っても手が痛くなりにくいのが特徴です。

また、グリップの表面にはわずかなざらつき感があり、汗をかいた手でも滑りにくくなっています。

発泡ゴムは触っても冷たさを感じにくいので、冬の寒い時期はグリップを握った時の冷たさを軽減できます。

グリップの特徴
  • 柔らかな発泡ゴム素材を使用しており、長時間握っても手が痛くなりにくい
  • 表面にわずかにざらつき感があるので、汗をかいても滑りにくい
  • 発泡ゴムの気泡構造によって握ったときの冷たさを感じにくい(冬に助かる)
  • 水分を吸い込む性質があるので、汚れた場合は水洗いせず、硬く絞った布などで拭いて乾かす必要がある
  • グリップが傷んでくると交換する必要がある
SOFTグリップの1点杖
SOFTグリップの4点杖

イージーソフトグリップ シリーズ

車椅子をメインに製造している株式会社ミキが作っている「イージーソフトグリップ」シリーズ。

イージーソフトグリップは、弾性樹脂(=ゴムのような弾力がある素材)が採用されているグリップで、弾性樹脂はグリップの上側だけでなく下側(握った時に指に当たる部分)にも使われています。

ゴムのように柔らかいので手や指が痛くなりにくく、汗をかいた手や握力が弱った方でもしっかり握ることができ、安心感を持って使えます。

また、グリップは抗菌加工がされているので衛生的に使うことができます。

グリップの特徴
  • グリップの上側だけでなく下側(握った時に指に当たる部分)も柔らかい
  • 汗をかいても滑りにくい
  • 滑りにくい素材で覆われているので、壁に立てかけたりテーブルに引っかけたりしても倒れにくい
  • 抗菌加工されているので衛生的
イージーソフトグリップの1点杖
イージーソフトグリップの4点杖

グリップが柔らかくなっている杖をご紹介しましたが、「今の杖がすごく合っていて杖は変えたくないけど、手への負担を減らしたい」という方には、使用中の杖に簡単に取り付けられるグリップカバーがあるのでそちらを検討してみてはいかがでしょうか。

【ヘルメット潜水株式会社】クロッツ 杖グリップカバー

ウェットスーツを製造・販売しているヘルメット潜水株式会社が、耐衝撃性・弾力性に優れたウェットスーツ素材で作ったグリップカバーです。

5mm厚の特殊ゴムで作られているので、握った時のグリップ力が高く手に優しいのが特徴。

お持ちの杖のグリップに被せてマジックテープで留めるだけの簡単取り付けですが、グリップの形状によって取り付けできるカバーが違うので、お持ちの杖のグリップ形状とグリップカバーのタイプを確認して購入するようにしてください。

また、ゴム素材でできているので、壁やテーブルなど色々なところに立て掛けたり引っかけたりできるのもメリット。

表だけでなく裏(カバーの内側)も同じゴム素材で滑り止め加工がされているので、カバーがずれにくくなっています。逆に言うと、グリップに被せる時に少してこずることがあるかも。

特徴
  • ウェットスーツ素材「クロロプレンゴム」の特性を活かした杖グリップカバー
  • 厚さ5mmで且つ耐衝撃性・弾力性が高いので、杖をつく時の手にかかる負担を軽減できる
  • 被せてマジックテープで留めるだけの簡単取り付け
  • 杖のグリップの形状によって適合するカバーが違う(A・B・Cの3タイプ)
  • 表も裏も滑り止め加工が施されている

杖を使っていて手のひらではなく手首が痛くなってくるという方は、そもそも杖の長さが体に合っていない可能性があります。

杖の適正な長さについての記事も書いているので、よかったら参考にしてみてください。

今回は手に負担が掛かりにくい杖(グリップ)とグリップカバーをご紹介しました。

柔らかいグリップの杖は握り心地やフィット感もいいので、手が痛くない方でも使いやすいと思います。

毎日使う杖で手を痛めてしまっては杖を使っていない時にも支障が出てくるので、すでに痛みが出てきている方は早めの対策をオススメします。

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