ポータブルトイレのニオイ対策

ふくし
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員15年目のふくしです。
役に立つ介護用品や便利な機能が色々あるのに、介護の現場では知らない人が多いと実感。少しでも介護者の負担やストレスを減らせるよう効果的な機能の活用方法や色々な介護用品を紹介していきたいと思っています。

ポータブルトイレを使っているとどうしても気になるのが「ニオイ」です。

ポータブルトイレを使用される方の多くは、ポータブルトイレを寝室に置いています。

体へ負担を掛けず安全安楽に排泄できるようにする為なので仕方がないところではあります。

しかし、現場ではポータブルトイレを使用している方や家族から以下のような声が多く聞かれます。

堤さん    (利用者)

ゆっくり安眠したいのにポータブルトイレのニオイが気になる。

高橋さん    (介護者)

排泄物の処理を行う時や部屋に入った時のニオイが苦痛。

これらの悩みを解決する為に今回は、ポータブルトイレのニオイ対策をご紹介したいと思います。

目次

ポータブルトイレに排泄された排泄物からニオイが出ます。これは当然だれでもわかります。

最近は介護をする家族が働いていることが多くなりました。

介護量が減るとポータブルトイレを使用した後、すぐに排泄物を処理することが難しくなってしまいます。

すぐに処理されないまま排泄物がバケツに入っているとバケツにニオイが染み付いていきますし、バケツからこぼれてしまった尿などもポータブルトイレ本体に付くことでニオイが染み付いていきます。

このような「染み付き臭」は時間の経過とともにニオイもきつくなっていきます。

できるだけ小まめに掃除をすることが望ましいですが、それはなかなか難しいと思うので、次から紹介する方法で少しでもニオイを軽減していただけたらと思います。

ポータブルトイレのニオイ対策として、これから6つご紹介しますが、①と②はポータブルトイレを使う上で基本的なことです。

①と②はお金もかからないので、ニオイ対策としてやっていない方はまずそこからやりましょう。

①排泄後はできるだけすぐに処理する

排泄が終わったらできるだけすぐに排泄物を処理するようにしましょう。

バケツに排泄物が入ったままだと、ニオイの発生源がずっと残ったままということになるので、排泄物をすぐに処理すればニオイが軽減されるのは当然のことですね。

②バケツにフタをする

ポータブルトイレの中にはバケツが入っていますが、そのバケツに付属しているフタを排泄後に毎回きちんとすることでニオイの軽減につながります。

便座の上から被せる(一番上の)フタだけでは、隙間が多くニオイが漏れやすいですが、バケツに付属している専用のフタを使用すれば隙間を減らすことができ、ニオイを抑えられます。

ただし、排泄をする前には毎回、

便座を上げる → バケツのフタを取る → 便座を下げる

という作業が必要なので、ちょっとの時間で済むことですが、その点がデメリットとして挙げられます。

③消臭剤を使用する

ポータブルトイレ用の消臭剤にはいくつか種類があり、「液体タイプ」「錠剤タイプ」「シートタイプ」「泡タイプ」などがあります。

それではタイプ別の特徴に加えて、人気の商品もご紹介します。

液体タイプ

液体タイプの特徴はまず、「色がついている消臭液」と「無色の消臭液」の2つがあります。

色がついていると、消臭液を入れたかどうかがひと目でわかり、無色だと便や尿の色を確認しやすくなるというメリットがあります。

また、洗浄成分が入っていることも多いので、汚れの付着を防げます。

ふくし

ただ、色がついている消臭液は洗浄成分が入っていても、段々とバケツに色が移ってしまう色移りは防げません。

錠剤タイプ

錠剤タイプの特徴は、なんといっても「簡単」なところ。

水をはったバケツに一粒入れるだけなので、利用者自身でも簡単に消臭剤を入れることができます。

シートタイプ

シートタイプの特徴は、薄いので保存場所に困らない。なので、ストックを多めに買っておいても邪魔になりません。

また、錠剤タイプと同じように1回に1枚使うので、消臭剤の量を測る必要がなく簡単。

泡タイプ

泡タイプの特徴は、バケツの中の水を泡で覆うので、他のタイプに比べてニオイをシャットアウトしやすい。

また、おむつに使用できるのも特徴のひとつ。

使用後のおむつにスプレーをしてからおむつを丸めると消臭効果が得られます。

消臭剤のコスパ

消臭剤を使いだすとそのまま継続して使われる方が多いと思うので、この記事で紹介している消臭剤のコスパを比較しやすいように表にまとめてみました。

コスパ重視で購入される方はぜひ参考にしてみてください。

スクロールできます
商品名定価(税抜き)使用回数1回あたりの金額
【パナソニック】
ポータブルトイレ用
消臭 400ml
800円約20回40円
【パナソニック】
ポータブルトイレ用
消臭 1000ml
1,650円約50回33円
【アロン化成】
ポータブルトイレ用
防臭 400ml
2,000円約40回50円
【アロン化成】
ポータブルトイレ用
防臭 1800ml
5,650円約180回31.4円
【アロン化成】
ポータブルトイレ
尿器用防臭
1,400円30回46.7円
【アロン化成】
ポータブルトイレ用
ケスモン消臭シート
1,300円30回43.3円
【エステー】
エールズ 消臭力
ポータブルトイレ
消臭シート
650円(※)30回21.7円
【パナソニック】
ポータブルトイレ用
スプレー式消臭フォーム
1,100円約52回分21.2円
【アロン化成】
ポータブルトイレ用
消臭剤フォームタイプ
1,650円約55回分30円

※オープン価格でしたが、複数の販売サイトを見て、定価は大体これぐらいではないかと計算した金額になります。ですので参考程度に見てください。

ふくし

コスパを計算してみて、フォームタイプのコスパが良かったというのは、ちょっと意外でした。

④ポータブルトイレ用のマットを敷く

ポータブルトイレを使用する場所が特に和室の場合、飛び散った尿が畳に入り込んでしまい、ニオイの原因となることがあります。

そんな時にはポータブルトイレの下に敷く消臭マットがおすすめです。

消臭マットを敷いておいて汚れたら洗濯する。これで尿が床に付かなくなるので、嫌なニオイを軽減できます。

ふくし

もちろん、和室以外でも使えます。

⑤脱臭機能付きポータブルトイレを使用する

ポータブルトイレをまだ購入していない方でニオイが心配という場合は、ポータブルトイレに脱臭機能が付いているものを選ぶといいです。

ただし、脱臭機能が働くのは便座に座っている間と便座を離れてから数分~1時間程度になっています。(※機種によって異なります)

それでも脱臭機能付きを購入された家族からは実際に「ニオイはだいぶマシだと思う」という声も聞いています。

※ポータブルトイレの購入は介護保険が適用されるので、お近くの福祉用具販売店に問い合わせてください。

⑥自動ラップ式ポータブルトイレを使用する

⑤で紹介した脱臭機能付きポータブルトイレよりもさらにニオイを抑えられるポータブルトイレが「自動ラップ式」のポータブルトイレです。

出典:アロン化成株式会社
(家具調トイレセレクトR自動ラップノーマル)

自動ラップ式はポータブルトイレの中でもニオイ対策は一番。というか、断トツです。

「自動ラップ式」とは、ポータブルトイレのバケツの代わりに専用のフィルムカセットをセットして、排泄するたびにリモコンのボタンを押し、フィルムを熱圧着して排泄物を閉じ込め・切り離すという仕組みになっているものです。

ふくし

簡単に言うと、「袋に排泄をして終わったら自動で袋を密閉してくれる」トイレですね。

排泄後すぐに密閉して袋状にしますが、排泄前に凝固剤を入れるので尿は固まります。

また、排泄するたびに密閉することで、ニオイの軽減効果は大きいですし、簡単に捨てることができます。

デメリットとしては、

  • 本体価格が高い(ここは介護保険を使えば負担を抑えられます)
  • フィルムカセットと尿を固める専用凝固剤を使用するので、ランニングコストがかかる
  • フィルムが無くなったら交換作業が必要

これらが挙げられますが、ニオイ対策としてはこの自動ラップ式ポータブルトイレが一番有効なので、とにかく排泄のニオイで悩むのはイヤというのなら自動ラップ式は第一候補にあがりますね。

※ポータブルトイレの購入は介護保険が適用されるので、お近くの福祉用具販売店に問い合わせてください。

ポータブルトイレにの購入について検討されている方は、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。

排泄介助は、ポータブルトイレへの乗り移り時の介助や排泄後の処理などの身体的負担に加え、ニオイによる精神的負担もプラスされます。

ニオイは家族が気になる以上に、本人が迷惑をかけて申し訳ないと気にされていることが多いです。

今回の記事のような介護用品を使うだけで、本人・家族の双方が少しでも負担を軽減できればいいなと思います。

コメント

コメントする

目次