堤さん (利用者)体の動きが段々と悪くなってきて浴槽縁を跨ぐのが怖くなってきたので、安全に跨げるようにしたい。



入浴時、特に浴槽への出入りを安定して行えるようにする方法はいくつかありますよ。
お風呂に入る時は浴室内が濡れるので転倒の危険性が高くなります。
洗い場での立ち座りの際に危険を感じることもあると思いますが、この記事では特に浴槽縁の跨ぎを安定して行う方法についてご紹介したいと思います。
入浴時、浴槽縁の跨ぎは特に転倒リスクが高くなる
浴槽の縁を跨ぐ動作は、なぜ転倒リスクが上がるのか?
それは、一時的に『片足立ちになる』から。
高齢になると筋肉量の低下やバランス感覚・平衡感覚の衰えなどから、片足立ちをした時に転倒リスクがどうしても上がってしまいます。
また、片足立ちだけが転倒の原因というわけではなく、その他の原因としては『浴室には手すりが付いていることが少ない』というこも挙げられます。
あとは、床や壁が濡れることで、着地の際に滑ったり、壁に手を付いていて手が滑ってしまったりと、浴室ならではの原因も重なりますが、これは想像がつきやすいですね。
そして、意外と気づかない原因として、『洗い場と浴槽の底の高低差』ということが挙げられます。
最近の新しい浴槽は洗い場と浴槽の底の高低差が無くなってきていますが、昔の浴槽は深いものが多く、洗い場と浴槽の底の高低差が大きい為、浴槽縁を跨ぐ際にどうしてもバランスを崩しやすくなってしまいます。


しっかりと掴まることができる手すりがあれば一番いいですが、浴槽縁を跨ぐ際に掴む用の手すりは無いという家が多いと思います。
そんな時は下記のような方法で転倒リスクを軽減してみてください。
安定して浴槽縁を跨ぐ方法5選
①浴槽手すりを使う
浴槽縁の跨ぎのサポートとしてまず上がるのが『浴槽手すり』です。
出典:アロン化成株式会社(高さ調節付浴槽手すり UST-130N)
https://www.aronkasei.co.jp/anju/products/nyuuyokukaigo-yokusoutesuri/533687/
これは浴槽の縁を挟みこむ形で固定する手すりで、ネジを使わないのでいつでも自由に取り付け・取り外しができます。
ただし、すべての浴槽に取り付けできるわけではなく、浴槽の形状によっては取り付けができないこともあるし、浴槽のエプロン部分(下の写真)の強度が弱いと取り付けができないこともあります。


※エプロン部分の強度が弱い場合は、ユニットバス用の浴槽手すりが取り付けできる可能性はあるので諦めないでください。
浴槽手すりを取り付けることができれば、その手すりを掴むことで安定して浴槽縁を跨ぐことができますが、浴槽の大きさが小さめだと浴槽手すりが逆に邪魔になり、浴槽への出入りがしにくくなることもあるので、取り付けの際はそのあたりも気をつけましょう。
②浴槽台を使う
洗い場と浴槽の底の高低差が大きい場合に有効なのが『浴槽台』です。
出典:アロン化成株式会社(軽量浴槽台 “あしぴた”すべり止めシートタイプ 標準タイプ)https://www.aronkasei.co.jp/anju/products/nyuuyokukaigo-yokusoudai/1004215/
洗い場と浴槽の底の高低差が大きいと浴槽縁を跨いだ時にバランスがとりにくくなり、これが原因で転倒してしまうことがあります。
そんな時に役立つのが「浴槽台」。
浴槽台を浴槽の中に沈めて、その浴槽台に乗るようにして出入りするようにします。
浴槽台を使うと洗い場と浴槽の底の高低差が無くなるので、跨いだ時にバランスを崩しにくくなり転倒リスクを軽減することができます。
湯船に浸かる時にはその浴槽台に座ることで、浴槽内での立ち上がりも行いやすくなります。
ただ、浴槽台に座って湯船に浸かる時は肩まで浸かることが難しくなるという点もあるのでそこはご注意を。
③バスボードを使う
バスボードとは、浴槽の両縁に橋渡しのようにかける板(ボード)のことです。
出典:アロン化成株式会社(バスボード U-S)
https://www.aronkasei.co.jp/anju/products/nyuuyokukaigo-bathboard/533693/
バスボードに座ってから浴槽へ足の出し入れをするので、立ったまま浴槽を跨いで入ることが難しくなってきた方にオススメです。
バスボードに腰かけた状態で浴槽縁を跨ぐので、安定した姿勢で出入りすることができます。
ただ、湯船に浸かる時にはバスボードが邪魔になるので取り外す必要があります。購入を希望する場合は、そのあたりも考えてうまく使えるかシミュレーションしてみてください。
④住宅改修で手すりを取り付ける
介護保険が適用されるものに住宅改修というものがあります。
これは手すりなどをネジで固定して取り付ける工事になります。ネジでしっかりと固定することになるので、安心感を持って使用することができます。
※介護保険が適用されるレンタル福祉用具や購入品だとネジでしっかりと固定するものはありません。
住宅改修は20万円まで補助がでますが、申請してから工事の許可が下りるまでに少し時間が掛かることが多いです。
⑤シャワーチェアを活用する
シャワーチェアをお持ちの場合は、シャワーチェアの座面の高さと浴槽縁の高さを揃えて、シャワーチェアの左右どちらかを浴槽縁にピタッとひっつけるように設置するとシャワーチェアに腰掛けながら足を浴槽内へ入れることができます。(※肘掛けが固定されているシャワーチェアでは行うことはできません)
こうすることで、浴槽縁の跨ぎを座ったまま行えるので、転倒のリスクが軽減されます。


まとめ
浴槽縁の跨ぎを安定して行うには上記のような方法がありますが、①と②を併用したり、②と④を併用される方も多くいます。
利用者の状態や浴室内の環境などによって最適な方法は違ってきますので、安全に入浴できる方法を選んでいただきたいと思います。
①②③の購入品、④の住宅改修ともに、介護保険が適用されるので、担当のケアマネージャーや福祉用具販売店の方に相談してみてください。












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