【悩み】布団からの起き上がりや立ち上がりが大変になってきた

ふくし
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員14年目のふくしです。
役に立つ介護用品や便利な機能が色々あるのに、介護の現場では知らない人が多いと実感。少しでも介護者の負担やストレスを減らせるよう効果的な機能の活用方法や色々な介護用品を紹介していきたいと思っています。
堤さん    (利用者)

床に布団を敷いて寝ているが、起き上がりや立ち上がりが大変になってきた。でも、ベッドは使いたくない。

ふくし

床に布団を敷かれて寝起きされている方にも動作を楽に行える福祉用具はあります。

この記事では、床に敷いた布団からの起き上がり・立ち上がりを少ない負担で行える福祉用具をご紹介します。

目次

床に布団を敷いて寝られている方は結構多いと思います。

加齢による筋力低下や様々な疾病等の理由で、布団からの起き上がりや立ち上がりが大変になってきたという方の一番の解決方法としては、やっぱり「電動ベッドを使用する」ということです。

電動ベッドには、背上げ機能やベッド全体の高さを調整する機能があるので、この機能を有効に活用することで楽に起き上がり・立ち上がりを行うことができます。

しかし、中には電動ベッドのみならずベッドそのものを嫌がる方や嫌ではないが自分はまだそこまではいらないと言われる方もいます。

ベッドを使わず、床に敷いた布団からの起き上がり・立ち上がりを少しでも楽に行えるような福祉用具がありますので、参考にしてみてください。

床に敷いた布団からの起き上がり・立ち上がりの動作負担を軽減する為には据え置き型手すりが有効です。

出典:株式会社モルテン(ルーツ サイドタイプ)

上の写真の商品は、重さが21.6kgあるので安定感がありますが、他の類似商品も同じように重さがしっかりとあるので安心して使えます。

敷布団をベース板の上に敷く形で設置し、横向きに寝た時に上半身の前に手すり部分が来るように調整します。

起きる時

  • 手すりの方向に横向きになって、上半身の前にある手すりを両手で掴む。
  • 布団側にある腕の肘を床に付け、そこを支点に体を起こす。
ふくし

肘を支点にすることがポイント!

立ち上がる時

  • 四つ這いの状態になる
  • 立ち上がる動作に沿って、手すりの下の段から徐々に上の段へと掴んでいって立ち上がる
ふくし

四つ這いになることがポイント!

上記のような据え置き型手すりの場合は、このように動作すると少ない負担で起き上がり・立ち上がりを行えます。

ふくし

敷布団だけだと手すりのベース板の凹凸を感じやすいので、マットレスも敷くことをおすすめします。

複数のメーカーから似たような手すりが出ていますが、どの手すりも同じように使えます。

手すりの長さや高さ、重さは少しずつ違うので気になる方は、福祉用具専門店や担当の福祉用具専門相談員に相談してみてください。

もう生産が終了になってしまっていますが、下記のような福祉用具もあります。

福祉用具のレンタル会社で、在庫があればレンタルすることができるかもしれません。

プッシュアップで立ち上がりたい方に有効

出典:株式会社 モルテン(バディーⅡ 床用)

これも据え置き型手すりになりますが、立ち上がる際に手すりを掴むのではなく、円盤部分に手を付いて床に向かって押しながら(プッシュアップしながら)立ち上がりたい方に有効な手すりです。

起き上がりがつらい方に有効

出典:株式会社 東郷製作所(起き上がり補助装置 おきらく)

敷布団(上半身部分)の下におきらくを設置して、リモコンの「上げる」「下げる」ボタンを操作するだけ。

「上げる」ボタンを押すと上半身が起こされるので、起き上がりの動作負担を大幅に軽減させられます。

どの福祉用具を使うにしても布団からの起き上がり・立ち上がりが大変になってきたり、離床動作に時間が掛かるようになってきたということは、介護認定を受けていい状態かと思いますので、介護認定の申請をされていない方はお近くの相談窓口へ行かれると良いと思います。

そうすることで、ケアマネージャーから色々と介護に関する情報を得られるようになるので、生活の困りごとも解決していくことになると思います。

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