佐藤さん (介護者)最近、食事の際によくこぼすようになってきた。



こぼした食べ物は床にも落ちるので後片付けが大変。



そういった悩みに役立つのは「介護用食事エプロン」です。
食べこぼしが多いと服も汚れるし机や椅子、床の掃除など後片付けにも時間が掛かってしまいますよね。
そんなストレスを少しでも減らしたいなら「介護用食事エプロン」。
今回は介護用食事エプロンを選ぶ際のポイントについて解説したいと思います。
介護用食事エプロンの種類
介護用食事エプロンには下記のような種類(選択肢)があるので、ぜひ参考にしてください。
「繰り返し使えるタイプ」か「使い捨てタイプ」か
まず、介護用食事エプロンは「繰り返し使えるタイプ」と「使い捨てタイプ」に分かれます。
それぞれのメリット・デメリットは以下の通り。
繰り返し使えるタイプ
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 金額は使い捨てタイプと比べて高いが、繰り返し使えるので長く使うなら経済的。 | 繰り返し使うので、エプロンに着いた汚れの拭き取りや洗濯の手間がかかる。 |
繰り返し使えるタイプは大体の商品が洗濯機で洗濯可能で、乾燥機も使用可能なものが多いです。ただ、脱水に関してはできないものがまずまず見られるので、購入する際はその辺りの確認もした方が良いかと思います。
使い捨てタイプ
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 使い終わったらその都度捨てる為、毎回新しいエプロンを使えるので衛生的だし、洗濯・乾燥する手間が無くなる。 | 使い捨てなのでエプロンを長く使うとなるとランニングコストがかかる。 |



仕事での経験上、自宅で介護される方の多くは「繰り返し使えるタイプ」を使用される方が圧倒的に多いです。



自宅用は繰り返しタイプ、外出時は使い捨てタイプと使い分けるのもいいですね。
エプロンの留め具の種類
エプロンをつける際に利用者の首の後ろでエプロンを留めますが、この留め具にもいくつか種類があります。
マジックテープ
簡単に留められるのがメリット。(介護用食事エプロンで一番多く採用されている留め具)
ボタン
しっかりと留めることができるので、食事の途中でエプロンをとってしまいそうな場合はこのボタンタイプが有効です。
ひも
エプロンを首周りにあわせてお好みの長さで調整できるのがメリット。他の留め方に比べると留めるのに時間が掛かるのがデメリット。
食べこぼしをキャッチするポケットの有無
介護用食事エプロンには、ポケットが付いているものと付いていないものがあります。
ポケットは食べこぼしたものをキャッチする為なので、食べこぼす量が多い方には特に有効。
ボタンを留めてポケットをその都度つくるタイプとポケットの形が最初から作られているタイプに分かれます。
出典:日本エンゼル株式会社(食事用エプロン(ポケットオープンタイプ)) ポケットをその都度つくるタイプ
出典:株式会社ダイト(深型ポケット付食事用エプロン) ポケットが最初から作られているタイプ
介護用食事エプロンの素材
介護用食事エプロンで使われる素材は、ポリエチレン、ポリエステル、綿、シリコンなどがあります。
それぞれの特徴は下記の通り。
ポリエチレン
使い捨てタイプで多く使われている素材。防水性が高く、ポリエステルよりも柔らかい。
ポリエステル
繰り返し使えるタイプに多く使われている素材。耐久性が高く、耐熱性はポリエチレンよりも高い為、洗濯や乾燥が可能。脱水機を使えるエプロンもある。
綿
肌触りが良い。敏感肌の方やごわつきが気になる方に最適。撥水加工が施されているものが多いので水分は通しにくくなっている。
シリコン
耐久性が高いので変形しにくい。汚れたらサッと洗えて乾くのも速い。
撥水と防水の違い
| 撥水 | 水ははじくが空気は通す。水を完全に遮断しているわけではないので、水の量が多かったり水を放置していると染み込むことがある。 |
| 防水 | 水を完全に通さない。水だけでなく空気も通さないので蒸れやすい。 |
介護用食事エプロンの使い方
ポケットの形が最初から作られているタイプのポケット付きエプロンは「首の後ろで留め具を留めて終わり」になります。
それ以外の介護用食事エプロンは「首の後ろで留め具を留めて終わり」ではありません。
エプロンの長さは首元からエプロンの端まで70㎝~90㎝の商品が多いです。
これだけエプロンが長いと膝ぐらいまで届くかと思いますが、足の上に乗せるようにエプロンを敷くと食べこぼしたものが床へ落ちやすくなります。
エプロンを使用して、食べこぼしたものを床へ落とさないようにする為には、もうひとつ必要なものがあります。
それは「おぼん(トレイ)」です。
食器をおぼんに乗せて食事をするのですが、そのおぼんの下にエプロンを挟んで食事をする。【図1】
こうすることで、エプロンが首元からおぼんにかけて繋がるので食べこぼしたものが床に落ちにくくなります。





エプロンの長さを有効に使おう!
おすすめの介護用食事エプロン
使い捨てタイプ
首の後ろで結ぶタイプ。取り外しやすいようにスリットが入っているエプロン。
エプロンの穴に頭を通すだけの簡単装着タイプ。取り外しやすいようにミシン目が入っているエプロン。
使い捨てタイプでは珍しいポケット付きエプロン。
繰り返し使えるタイプ
丈夫で長持ち、撥水+防水でしっかりガード。ポケット無しタイプ。
裏面の滑り止めでテーブルにフィット。脇ギャザーで食べこぼしをしっかりガード。
完全防水&撥水。スタイリッシュなデザイン。
外食時に最適なエプロン
エプロンっぽくない見た目。スカーフに見える!おしゃれで外食時にピッタリ。
まとめ
介護用食事エプロンを使うと食べこぼしを掃除する際のストレスや時間が軽減できます。
取り付け・取り外しも簡単なので取り入れやすいのも良いですよね。
利用者の状態・介護者の状況を考えて、どの介護用食事エプロンがいいか選ぶようにしましょう。






コメント